UXの電球「画像版」
画像版はこちらからご覧ください↑
以下では、画像版の意図や背景を解説します。
解説
画像版 = Pinterestボード
画像版として、Pinterestのボードを作成し提供しています。入っている画像は、UXの電球の中で使用したほぼ全ての画像です。
画像を入れている箇所は重要な箇所や例示の箇所であることが多いため、実質的なハイライトでもあります。
提供理由
ある友人から
先日、ある友人から声をかけられました。
彼は私にこう問いかけます。
「いつかのニュースレターで書いてたデザインチームの仕組みの記事って何てヤツだっけ?画像だけ憶えてるんだけど、見つからなくて」
問いへの答えは、その後の会話の流れで見つけてあげることができました。
でもあの様子では、彼ひとりでは思い出したい記憶に辿り着くことは適わなかったでしょう。
なぜなら、彼が憶えていたのは画像の全体の形や色, 構成だけで、記事の内容や画像に何が書かれていたか詳細を憶えていなかったからです。
それで後になって"たしかあの画像に書いていたことは今の自分にとって有用だったはず"と思い出していました。
彼と私は短くない付き合いなので、彼にはビジュアルだけ憶えるという記憶のクセがあることを承知していました。
"記事の内容は憶えていない"と言いつつも、彼は内容に興味が無いわけではなく、憶え方が少し人と違っているだけでした。
そういえば
過去を思い出すと、似た感想や質問を向けたのは彼が初めてではないことに気づきました。
共通点としては、内容を直接思い出すわけではなく、印象に残っている情報を先に思い出すというものです。
それが画像のこともあれば、文章の体裁1, 投稿された場所2のこともあります。
そこで彼と彼に似た性質を持つ人のために、思い出しやすい視覚記憶ベースで記事を見つけることが出来る方法を提供したいと考えました。
ソリューションとしてのPinterest
上記の事柄を次のように整理・言語化し、いくつかのプラットフォームで充分にソリューションとなり得るか実験をしました。
課題とシーン
過去に読んだ記事を読み返すために探しているが、画像の何となくの内容しか思い出せず、探すのが面倒になり諦める
解決するために必要な価値
画像から目当ての記事に見当を付けられること
UXの電球内の画像を一覧で表示できること
画像から記事へ直接飛べること
(ニュースレターの定期的な更新を妨げないこと)
ソリューション
Pinterestでピンを作成すること
作成したピンを1つのボードにまとめること
Substackのフッターとナビゲーションに導線を置くこと
その他の実験と検証
Instagramではダメだった
最終的にはPinterestを選択しましたが、実は一緒にInstagramも検討しました。というか、実はInstagramの方を有力な候補だと考えていました。
が、いくつかの致命的な弱点からPinterestの方が充分な体験を提供できると思われ、軍配が上がったのです。
リンクが機能しない
まず、InstagramではDescriptionやコメントに載せたリンクが機能しません。
リンクを機能させるためには主にストーリーズにリンクを貼る必要があり、一覧性やクローズドな検索しやすさといった求められている価値に適しませんでした。
運用が重い
また、Instagramは運用が重いのも弱点でした。投稿においては加工したり情報をたくさん付与することを前提にした体験になっており、ポンポンと画像を放り込んでいくことは出来ませんし、
もしストーリーズとアーカイブを駆使したりするとなるとそれ相応に集中してInstagramに向き合う時間が必要になります。これはニュースレターの更新を妨げるという本末転倒な事態になりました(1敗)
とにかく求められる運用が重かったのです。
例えば時間で換算してみると、Instagramでは40枚ほど上げるための作業のために、Pinterestに100枚アップロードする時間の約2倍の時間がかかるという結果でした。InstagramはPinterestの5倍運用が重いことになります。
あらためて、Instagramはかなり集中して運用しなければならないと感じさせられますね。
しかもそういった運用コストを下げてくれるはずのMeta社のビジネス向けCMSやツールたちは、昔から不可解で使いづらい仕様が多かったり、日本市場のMeta社製品のバグを放置する傾向があります。
サードパーティのマーケティングツールなどを契約・課金する手を取っても、APIまわりのバグも頻繁にあるため根本的には解決できませんでした。
その他
その他の候補もいくつかありました。これらもinstagramよりは可能性があったのですが、それぞれ理由があり却下しました。
Tumblr:悪くない。しかしWebpに未対応な点が運用上困った
Imgur:悪くない。しかし日本人に馴染みがあまり無い
Flickr:画像から記事へ飛べない, 日本人に馴染みがあまり無い
Dropbox paper:枚数が多くなると重くなり、体験が悪くなったため断念
Notion:Notion AIとの兼用で楽に運用できそうだったが、記事へ飛ぶ操作が直感的とは言えなかった
おわりに
以上、画像版の提供背景である、課題の発見とソリューションの探索をご紹介しました。
備忘やハイライトとして、ぜひご利用ください!
また、もし他にもよい方法・おすすめのプラットフォームをご存知でしたら、ぜひコメントなどで教えてくださいね!↓
【文章の体裁】文体や弁術の形態のこと。例としては、論述, 論文, エッセイ, レポート, ストーリー仕立てなど。
【投稿された場所】主にプラットフォームのこと。私の場合、Medium, note, Twitter, ニュースレターなど様々なプラットフォームに投稿してきた。